PC起動不要!手元にあるディスクがブータブルか瞬時に見分ける方法

手元にあるDVDやUSBメモリが「これってPCを起動できるディスクだっけ?」と疑問に思ったことはありませんか?特に、古いOSのインストールディスクやリカバリディスクなど、どれが何だか分からなくなることもありますよね。

通常、ブータブルディスクかどうかを確認するには、実際にPCに挿入して起動順序を変更してみる、というのが確実な方法です。しかし、「今、PCを再起動する時間がない」「起動したくないPCがある」といった状況では、別の方法で確認したいものです。

今回は、PCを起動させることなく、お手元にあるディスクがブータブルかどうかを判断するいくつかの方法をご紹介します!

方法1:ディスクのファイル構造を別のPCで確認する(PCは必要ですが起動は不要)

もし、もう一台PCが手元にある、またはDVDドライブ付きのPCがある場合は、そのPCを使ってディスクの中身を「データディスクとして」開いてみることができます。この方法は、ブートはしませんが、ディスクがどんなファイルを含んでいるかを見ることで、ブータブルである可能性を推測できます。

  1. 別のPCにディスクを挿入する: 別のPC(WindowsでもMacでも可)に、確認したいDVDまたはUSBメモリを挿入します。
  2. ディスクを開く: マイコンピュータ(PC)やFinderから、挿入したディスクのドライブを開きます。
  3. 特定のファイルやフォルダを探す:
    • 「BOOT」フォルダ: 最も有力な手がかりです。ブータブルディスクには、通常「BOOT」という名前のフォルダが存在します。このフォルダの中に、起動に必要なファイル(例: bootmgrboot.efiなど)が含まれています。
    • EFI」フォルダ: UEFIブートに対応したディスクの場合、「EFI」フォルダが存在することが多いです。
    • 「SOURCES」フォルダ: Windowsのインストールディスクには、「SOURCES」フォルダがあり、その中にinstall.wimなどのインストールイメージファイルが含まれています。
    • 「ISOLINUX」または「GRUB」フォルダ: Linux系のブータブルディスクによく見られます。
    • ルートディレクトリのファイル: bootmgr (Windows)、vmlinuz (Linuxカーネル)、initrd.img (Linux初期RAMディスク) といったファイルがディスクのルートディレクトリ(最上位の階層)にある場合も、ブータブルである可能性が高いです。

判断のポイント: これらの特定のフォルダやファイルが見つかれば、そのディスクはブータブルである可能性が非常に高いです。反対に、これらのファイルが一切なく、画像ファイルや動画ファイル、ドキュメントファイルなどしか見当たらない場合は、データディスクであると判断できます。

メリット: 比較的確実性が高い。 デメリット: 別のPCが必要。PCの起動は必要ないが、ディスクを読み込むための操作は必要。

方法2:ディスクイメージファイルの解析ツールを使用する(Windows/Mac上で実行)

もし、そのディスクが元々ISOイメージファイルから作成されたもので、そのISOイメージファイルが手元にある場合、PC上でISOイメージ解析ツールを使うことで、ブータブルかどうかを調べることができます。

  • RufusWindows): USBメモリ作成ツールとして有名ですが、ISOファイルを指定するとブータブル可能かどうかをある程度判断できます(直接的なチェック機能ではないですが、ブータブルでないISOでは作成が進まないなど)。
  • 7-Zip / WinRAR(Windows): これらのアーカイバソフトでISOファイルを開くと、前述の「BOOT」「EFI」などのフォルダが存在するかどうかを確認できます。
  • Disk Utility(macOS): macOSのディスクユーティリティでISOファイルをマウントすると、その内容を確認できます。

メリット: ディスクイメージファイルがあれば、実際の物理ディスクがなくても確認できる。 デメリット: 物理ディスクしかない場合は使えない。解析ツールが必要。

方法3:目視での識別が難しい場合(最終手段:実機確認)

上記のどの方法でも判断が難しい場合は、最終的には実際にPCに挿入し、BIOS/UEFI設定で起動順序をそのディスクに設定してPCを起動してみるのが一番確実な方法です。

  • 起動順序の変更: PCの電源投入直後に、メーカー指定のキー(Del、F2、F10、F12など)を押してBIOS/UEFI設定画面に入り、起動順序(Boot Order)をDVDドライブまたはUSBデバイスが最優先になるように変更します。
  • 起動を試みる: 設定を保存して再起動します。もしディスクから起動が始まれば、それはブータブルディスクです。エラーメッセージが出たり、通常のOSが起動したりする場合は、ブートしないディスクか、ディスク自体に問題がある可能性があります。

まとめ

PCを起動させずにブータブルディスクかどうかをチェックする方法はいくつかありますが、最も手軽なのはディスクのラベルを確認すること、そしてより確実なのは別のPCでディスクの内容をデータとして開いて、特定のブート関連ファイルがあるかを確認することです。

もし、どうしても判断に迷う場合は、PCのBIOS/UEFI設定を変更して試すのが最も確実な最終手段となります。