セキュリティ
はじめに:今すぐ対応が必要な深刻な脆弱性 Google Chromeのユーザーにとって、緊急で対応が必要なセキュリティアップデートが公開されました。対象となるのは、V8 JavaScriptエンジンに存在する深刻な脆弱性、CVE-2025-13223です。 この脆弱性の最も危険な…
前回の記事で、普通のケーブルに潜む恐ろしい脅威「OMGケーブル」について解説しました。 しかし、セキュリティ関連のニュースを見ていると、もう一つよく似た手口として「ジュースジャッキング(Juice Jacking)」という言葉を耳にしませんか? どちらも「…
皆さんが毎日使っているスマートフォンやタブレットの充電ケーブル。コンビニや家電量販店で手軽に買える、ごく普通のアイテムだと思っていませんか? しかし、その「普通のケーブル」に、実はあなたの情報すべてを抜き取る恐ろしい機能が仕込まれているとし…
特権アクセス管理(PAM: Privileged Access Management)は、今日のサイバーセキュリティ戦略において、最も重要な要素の一つです。このソリューションは、組織のITインフラストラクチャにおける最も機密性の高い情報や機能へのアクセスを保護するために設計…
デジタル鑑識の鍵!「フォレンジックアーティファクト」とは? 「フォレンジック(Forensic)」という言葉は、しばしば犯罪捜査や法廷で使われる「鑑識」を意味します。そして、「アーティファクト(Artifact)」は「人工物」「遺物」といった意味を持ちま…
IoT開発の現場で絶大な人気を誇るESP32チップですが、その利便性の裏側で、セキュリティに関する新たな懸念が浮上しています。世界中で10億台以上のデバイスに搭載されているとされるこのチップに発見された最新の脆弱性は、開発者やユーザーにとって無視で…
こんにちは!本日は、スマートフォンやPCとワイヤレスイヤホン、マウスなどのデバイスを繋ぐ、あの便利な技術Bluetoothの裏側で非常に重要な役割を果たしている要素、HCI (Host Controller Interface) コマンドについて深く掘り下げていきます。 HCIコマン…
C言語とC++言語の実行速度と低レベルな制御能力は魅力的ですが、メモリ安全性の確保は常に大きな課題です。多くの脆弱性は、手動のメモリ管理、特にバッファオーバーフローや無効なポインタ参照に起因します。 このような課題に対処するため、近年注目されて…
C言語やC++言語の強力な機能とパフォーマンスを維持しつつ、手動のメモリ管理に起因する脆弱性(バッファオーバーフローなど)を克服するために、様々な研究や開発が進められてきました。その中でも代表的なアプローチが、TrapCやSafe C++といった技術です。…
C言語とC++言語は、その実行速度とシステム制御の自由度から、オペレーティングシステム、組み込みシステム、ゲームエンジンなど、幅広い分野で不可欠な存在です。しかし、この「自由度」こそが、セキュリティ上の潜在的なリスクにもつながっています。 ⚠️ …
多くのウェブブラウザには、ログイン情報を自動保存し、次回以降の入力を省略できる便利なパスワード管理機能が搭載されています。この機能は非常に便利ですが、「セキュリティ的にはどうなんだろう?」と疑問に思う方もいるでしょう。 結論から言うと、ブラ…
OWASPとは?なぜ重要なのか OWASP(Open Web Application Security Project:オープン・ウェブ・アプリケーション・セキュリティ・プロジェクト)は、ウェブアプリケーションのセキュリティ向上を目的とした国際的な非営利団体です。世界中のセキュリティ専…
IoTデバイスや組込み製品の普及に伴い、サイバーセキュリティの重要性が高まっています。特に、製品の頭脳であるファームウェアが第三者によって不正に書き換えられたり、改ざんされたりするリスクは、製品の信頼性や企業のブランドイメージを大きく損ないま…
AIブラウザ(AIエージェントブラウザ)とは、生成AIなどの人工知能技術を統合した次世代のウェブブラウザです。従来のブラウザが単にウェブページを表示する機能に特化していたのに対し、AIブラウザはユーザーのウェブ閲覧や操作を効率化・自動化するための…
はじめに 企業のIT環境では、セキュリティ強化や集中管理のためにActive Directoryドメインへの参加が不可欠です。この記事では、Windows 11をドメインに参加させるための正確な設定場所と、具体的な手順をわかりやすく解説します。 注意点: ドメインに参…
前回の記事で、SSL-VPNが抱える「構造的なセキュリティ課題」について警鐘を鳴らしました。特にリモートワークの普及に伴い、VPNの脆弱性がランサムウェア攻撃の主要な侵入経路となるケースが増えています。 では、旧来からあるもう一つのVPN方式であるIPSec…
テレワークや外部接続の普及に伴い、企業ネットワークへの安全なアクセス手段として広く活用されてきたSSL-VPN(Secure Sockets Layer - Virtual Private Network)。手軽さと導入の容易さから多くの企業で採用されていますが、近年、その基本的な構造に起因…
企業で利用するITシステムやセキュリティデバイスは多岐にわたり、それぞれが大量のログ(記録)を吐き出しています。ファイアウォール、サーバー、アプリケーション、IDS/IPS...。これらのログを個別に監視するだけでは、巧妙化するサイバー攻撃の全体像を…
デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む現代において、企業のセキュリティ対策はますます複雑化しています。特に、「内部からの脅威」や「正規アカウントを悪用した攻撃」は、従来のセキュリティ対策では見逃されがちです。 そんな見えない脅威に対抗…
近年、企業のIT環境はクラウドサービスの利用拡大やテレワークの普及により複雑化しています。それに伴い、サイバー攻撃の「入り口」も多様化し、セキュリティ対策の難易度が上がっています。 そんな時代に、経済産業省が導入ガイダンスを公開し、いま注目を…
金融業界のITに興味がある皆さん、またはこれから金融関連サービスを開発しようと考えている皆さん、「FISC」という言葉を聞いたことはありますか? 銀行や証券会社、保険会社などの金融機関が、なぜあれほどまでにシステムに力を入れているのか、その背景に…
ダウングレード攻撃とは、通信プロトコルのネゴシエーション時に、攻撃者が介入して、より安全性の低い古いプロトコルや認証方式を強制的に使わせるサイバー攻撃です。FIDO認証は高いフィッシング耐性を持っていますが、特定の条件下ではこの攻撃の標的とな…
FIDO(Fast Identity Online)認証とは、パスワードに代わる、より安全で便利な認証方式を確立するための認証技術の総称です。ユーザーの認証情報をサーバーに保存しないため、パスワードリスト攻撃やフィッシング詐欺などのリスクを大幅に低減できます。ま…
毎日何通も届くメール。その中には、本物の会社からの重要なお知らせもあれば、個人情報を盗もうとする詐欺メールも混じっています。なぜ、私たちは見分けがつかないのでしょうか? それは、メールの「送信元」を簡単に偽装できてしまうからです。 しかし、…
ECサイトでの買い物が当たり前になった現代、オンラインでのトラブルも身近なものになりました。中でも厄介なのが、クレジットカード情報の不正利用による「不正購入」です。先日、私もその被害に遭い、すぐに楽天のサポートチャットで連絡を入れようとしま…
この度、ショッピングサイトでの不正購入がありました。実際には各所に連絡を取り、決済されるまでにキャンセルできたため金銭的な被害はありませんでした。しかし、身に覚えのない請求や不審な通知は、大きな不安や怒りを引き起こすものです。 「一体誰が、…
インターネットは私たちの生活を豊かにする一方で、誹謗中傷、プライバシー侵害、そして今回のケースのような不正アクセスや詐欺といった犯罪行為の温床になることもあります。 このような被害に遭ったとき、「誰がこんなことをしたのか?」と犯人を知りたい…
不正アクセスに使われたIPアドレスを調べたら、「smd01.spmode.ne.jp」という見慣れない文字列が出てきて、不安に感じた方もいるかもしれません。この文字列は、一見すると無意味な記号の羅列に見えますが、実は犯人の通信環境について非常に重要な手がかり…
不正なアクセスや、オンライン上のトラブルに巻き込まれた際、相手が使ったIPアドレスが分かれば、「一体どこの会社を経由してアクセスしてきたんだろう?」と考える方は多いはずです。IPアドレスから個人の詳細な情報(名前や住所)を特定することはできま…
ネットショッピングのサイトで、身に覚えのない購入履歴があったり、不正ログインの通知が来たりすると、不安になりますよね。通知に記載されているIPアドレスを見て、「これを使って犯人を特定できるのでは?」と考える方も多いでしょう。結論から言うと、…