PCの調子が悪くなった時や、新しいOSをインストールしようとした時、「ブータブルDVD」という言葉を耳にしたことはありませんか?一方で、普段私たちが映画を見たり、データを保存したりするDVDは「ブートしないDVD」とされています。この二つのDVD、一体何が違うのでしょうか?今回は、その決定的な違いと、それぞれのDVDの役割について分かりやすく解説していきます!
1. 「ブートする」ってどういうこと?
まず、「ブートする」という言葉の意味から理解しましょう。PCが起動する時、電源ボタンを押してからWindowsやmacOSなどのOSが立ち上がるまでには、様々な処理が行われています。この一連の起動プロセスのことを「ブート(boot)」と呼びます。
簡単に言えば、PCが「起動する」ために必要なプログラムや情報がどこかに保存されていて、そこからそれらを読み込んでいく作業のことです。
2. ブータブルDVDとは?
ブータブルDVDとは、PCを起動するためのOS(オペレーティングシステム)や、特定のアプリケーション(例えば、リカバリツールや診断ツールなど)のプログラムが記録されており、そのDVDからPCを起動できるように設計されたDVDのことです。
PCのBIOS(またはUEFI)設定で、起動順序をDVDドライブに設定すると、PCはHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)ではなく、このブータブルDVDから必要なプログラムを読み込み、起動を開始します。
ブータブルDVDの主な用途:
- OSのインストール: WindowsやLinuxなどのOSをクリーンインストールする際に使用します。
- PCの修復・リカバリ: PCが正常に起動しなくなった時に、修復ツールやリカバリプログラムを起動して、PCを元に戻したり、問題を解決したりするのに使われます。
- システム診断: PCのハードウェアやソフトウェアに問題がないかを診断するためのツールを起動する際に使用します。
- ライブOSの実行: DVDからOSを一時的に起動し、PCのHDD/SSDに何も変更を加えることなくOSを試したり、データを取り出したりすることができます。
3. ブートしないDVDとは?
一方、ブートしないDVDは、私たちが普段から使っている一般的なDVDです。映画や音楽、写真、ドキュメントファイルなど、様々なデータが記録されていますが、PCを起動するための特別なプログラムは含まれていません。
そのため、PCの起動順序をDVDドライブに設定しても、このDVDからはPCを起動することはできません。単にデータが保存されたメディアとして認識され、OSが起動した後でその中のデータにアクセスできるようになります。
ブートしないDVDの主な用途:
- データ保存: 写真、動画、文書などの個人データをバックアップしたり、他のPCに移動させたりする。
- 映画鑑賞: DVDプレーヤーやPCのDVDドライブで映画を見る。
- 音楽再生: 音楽CDとして利用する。
- ソフトウェアの配布: アプリケーションソフトウェアなどをパッケージとして提供する。
4. 決定的な違いは「ブートセクタ」と「ファイルシステム」
ブータブルDVDとブートしないDVDの決定的な違いは、DVDの記録方式と、特に「ブートセクタ」と呼ばれる領域の有無にあります。
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ブータブルDVD:
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ブートしないDVD:
まとめ
ブータブルDVDとブートしないDVDは、見た目は同じ円盤ですが、その中身と役割は大きく異なります。PCを起動させたい、トラブルを解決したいという時には「ブータブルDVD」が必要不可欠であり、単にデータを保存したり、メディアを楽しんだりする際には「ブートしないDVD」が使われます。