企業の問い合わせ先でよく見かける「0120」や「0800」から始まる電話番号。これは「フリーダイヤル」と呼ばれるサービスです。
今回は、フリーダイヤルの基本的な仕組みやメリット・デメリット、そしてナビダイヤルとの違いについて、わかりやすく解説します。
フリーダイヤルとは?
フリーダイヤルとは、発信者(電話をかける人)の通話料金が無料になる電話サービスです。日本では主に以下の番号で提供されています。
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0120-xxx-xxx
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0800-xxx-xxx
この番号に電話をかけると、料金はすべて着信者(電話を受ける側)が負担します。つまり、かけた人は通話料を一切払う必要がありません。
企業や官公庁などが、顧客や利用者に安心して問い合わせしてもらうために導入するケースが多いです。
フリーダイヤルの仕組み
フリーダイヤルは、電話回線の契約時に「着信課金」オプションを追加することで使えるようになります。発信者が電話をかけたとき、その通信費用は着信側に請求される仕組みです。
このサービスは、NTTコミュニケーションズの「フリーダイヤル」、KDDIの「フリーコールDX」、ソフトバンクの「フリーコールスーパー」など、通信キャリアごとに名称が異なります。
フリーダイヤルのメリット
1. 発信者の通話料が無料
利用者にとっては、気軽に電話できるのが最大のメリットです。料金を気にせずに問い合わせができます。
2. 企業側の信頼性アップ
「フリーダイヤルあり=顧客対応に力を入れている」という印象を与えるため、企業のイメージアップや顧客満足度の向上につながります。
3. 全国共通番号が使える
市外局番に関係なく、全国から同じ番号にアクセスできるのも利便性のひとつです。
フリーダイヤルのデメリット
1. 企業側のコストがかかる
通話料金をすべて着信側が負担するため、頻繁に使われると通信コストが高額になります。
2. 携帯電話やIP電話からは利用できない場合がある
一部のフリーダイヤルは、携帯電話やIP電話からの発信を制限している場合があります。これは企業が通話コストを抑えるためです。
ナビダイヤルとの違い
よく混同されるサービスに「ナビダイヤル(0570)」がありますが、こちらは発信者が通話料を一部または全部負担します。以下が主な違いです:
項目 | フリーダイヤル | ナビダイヤル |
---|---|---|
通話料 | 発信者は無料 | 発信者が負担 |
番号の例 | 0120-xxx-xxx / 0800-xxx-xxx | 0570-xxx-xxx |
通信コスト | 着信側が全額負担 | 着信側と発信者が分担 |
利用可能端末 | 固定電話・携帯(制限あり) | 固定電話・携帯など |
まとめ
フリーダイヤルは、発信者が無料で電話できる便利なサービスです。企業にとっては顧客対応の質を高める手段でもあり、導入する価値は十分にあります。
ただし、コスト負担や通信制限などの点も考慮する必要があります。用途や規模に応じて、フリーダイヤルとナビダイヤルを使い分けるのがおすすめです。