PCを自作する際やBTO(Build to Order)パソコンを選ぶとき、必ずと言っていいほど直面する大きな選択が 「Intel Core iシリーズ」 にするか、それとも 「AMD Ryzenシリーズ」 にするか、という問題です。
かつては「AMDはゲームには強いけど、特定のソフトウェアとの相性が悪い」といった声も聞かれました。しかし、近年はRyzenの性能が大幅に向上し、両者の差はほとんどなくなってきています。
しかし、それでもあえて Ryzenを選んだ場合に「困ること」 があるとすれば、それは何でしょうか?今回は、Core iシリーズと比較してRyzenを選んだ際に考えられるデメリットについて解説します。
1. ソフトウェアの最適化の問題💻
ほとんどのソフトウェアは、RyzenとCore iのどちらでも問題なく動作します。しかし、ごく一部の専門的なソフトウェアや、かなり古いソフトウェアの中には、IntelのCPUを前提に開発されているものも存在します。
具体的には、一部の業務用CADソフトや科学技術計算ソフトなどで、IntelのCPUに最適化された命令セット(AVX-512など) を利用している場合、Ryzenではその性能を十分に引き出せない可能性があります。
もちろん、これは特定の用途に限られた話であり、一般的なWebブラウジング、動画視聴、Officeソフトの使用、そして多くのゲームにおいては、Ryzenでも全く問題ありません。
2. サポート期間とマザーボードの互換性🔄
IntelのCore iシリーズは、比較的短い期間で新しいソケット(CPUをマザーボードに接続する部分)に移行する傾向があります。
一方、AMDはRyzenのソケット 「AM4」 を長期間にわたって維持してきました。これにより、数世代前のCPUを最新のマザーボードで使う、といったことが可能でした。しかし、最新のRyzen 7000シリーズでは 「AM5」 にソケットが変更されました。
この点に関しては、どちらも世代交代でソケットが変わるため、一概にどちらが有利とは言えなくなってきています。ただ、購入する際は、CPUとマザーボードのソケットが一致しているか、必ず確認する必要があります。
3. Thunderbolt™ 4の有無🔌
Intelが開発した高速データ転送規格 「Thunderbolt™ 4」 は、Core iシリーズのCPUと組み合わせることで、マザーボードに標準搭載されているモデルが多く存在します。
これに対し、Ryzen環境でThunderbolt™ 4を利用するには、対応したマザーボードを選ぶか、拡張カードを別途購入する必要があります。
Thunderbolt™ 4は、外部SSDや高性能な外部モニター、ドックなどをケーブル1本で接続できる便利な規格です。特にクリエイターなど、多くの周辺機器を扱う方にとっては、この点は考慮すべきポイントかもしれません。
まとめ:Ryzenを選んで困ることは、もはやほとんどない!👍
Ryzenを選んで困ることは、ごく一部の特殊な用途や、特定の周辺機器との接続に限られます。一般的な用途であれば、Core iシリーズと比較して性能差や使い勝手で大きなデメリットを感じることは、ほとんどないと言っていいでしょう。
コストパフォーマンスや、マルチタスク性能を重視するならRyzen。特定のソフトウェアや、Thunderbolt™ 4の利用を重視するならIntelといったように、ご自身の用途に合わせて選ぶのが最も賢い選択と言えるでしょう。
CPU選びで悩んでいるなら、ぜひ今回のポイントを参考にしてみてくださいね!