🎬 はじめに
前回の記事では、OpenUSD(Universal Scene Description) の概要について解説しました。今回は、より実践的に「Pythonを使ってUSDファイルを操作する方法」を紹介します。
Pixarが提供するUSD Python APIを使えば、PythonだけでUSDシーンの生成・編集・保存ができちゃいます!
🧰 必要な環境
まずは環境構築から。
✅ USD Python APIのインストール方法(簡易版)
USD公式のビルドは少し重たいですが、NVIDIAのUSDリポジトリやCondaを使うと便利です。
インストール後、次のように動作確認できます:
📄 USDファイルを新規作成する("Hello Cube")
まずは最小構成のUSDファイルを作ってみましょう。
このコードを実行すると、以下のようなUSDファイルが出力されます:
✏️ オブジェクトに変換・スケール・色を設定する
次に、立方体を動かしたり、スケールを変更してみましょう。
これにより、シーン内のCubeが指定された位置に配置されます。
🎨 マテリアルやカラーの設定(基本)
USD単体ではマテリアルの設定は複雑ですが、簡易的に「DisplayColor」属性を使えば、見た目に色を付けられます。
🔍 USDファイルの読み込みと属性の取得
既存のUSDファイルから情報を読み出すことも可能です。
📦 usdz形式での保存
ARやモバイルアプリで使われる .usdz
形式で保存することも可能です。
usdzconvert
は Apple や Pixar が提供しているツールで、OpenUSDのユーティリティ群に含まれます。
🧠 おわりに
Pythonを使えば、OpenUSDファイルの生成や編集をコードベースで直感的に扱えることがわかりました。GUIベースのツールとは違い、スクリプトで大量の3Dオブジェクトを自動生成するなど、自動化やパイプライン統合にも非常に有効です。
今後はマテリアルシェーダーやアニメーション、複数レイヤーの統合といったより高度な活用方法についても紹介していきます!