AmazonのFireタブレットは、手頃な価格と豊富なコンテンツで人気のデバイスです。スマートフォンの画面をテレビに映すように、「Fireタブレットの画面もMiracastで大画面に映したい!」と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、歴代のFireタブレットにおけるMiracast(画面ミラーリング)の対応状況は、モデルや世代によって非常に複雑で、一概には言えません。今回は、7インチ、8インチ、10インチの各モデルに焦点を当て、その対応状況を詳しく解説していきます。
Miracastとは何か、そしてFireタブレットの「ミラーリング」の特殊性
まずおさらいとして、Miracastは、Wi-Fi Directを利用してデバイスの画面をワイヤレスで別のディスプレイ(テレビやモニター)に表示する標準規格です。
Fireタブレットの「ディスプレイミラーリング」機能は、このMiracast規格を利用していますが、Amazonの独自のエコシステムのため、「Fire TVデバイスへのミラーリングに限定される」、あるいは「特定の世代のみ対応」といった制約がある場合が多いのが特徴です。一般的なMiracast対応テレビに無条件にミラーリングできるわけではないことに注意が必要です。
歴代FireタブレットのMiracast対応状況
1. Fire 7インチモデル(Fire 7、Fire HD 7など)
AmazonのFire 7インチモデルは、手軽さが売りのエントリーモデルです。
- 初期のFire HD 7(2014年以前の旧モデル): 一部の古いFire HD 7モデルではMiracastに対応していましたが、情報が少ないです。
- Fire 7 (2015年以降の新しいFire 7シリーズ): 残念ながら、Fire 7(第5世代以降の7インチモデル)は、基本的にMiracastによるディスプレイミラーリングには対応していません。例えば、2022年モデルのFire 7(第12世代)も、一般的にミラーリングには非対応とされています。
2. Fire HD 8インチモデル
Fire HD 8インチモデルは、持ち運びやすさと画面サイズのバランスが良いモデルです。
- Fire HD 8(第5世代、2015年発売): この世代のFire HD 8は、Miracast対応のテレビへのディスプレイミラーリングをサポートしていました。
- Fire HD 8(第8世代、2018年発売)以降: この世代以降のFire HD 8モデルは、HDMIケーブル接続やMiracastによる一般的なテレビへのミラーリングには非対応とされています。
- Fire HD 8(第12世代、2022年発売): このモデルは、「Fire TV端末へのディスプレイミラーリングにのみ対応している」という特殊な対応状況です。つまり、Miracast対応の一般のテレビには映せず、Fire TV StickなどのFire TVデバイスにのみ無線で画面を飛ばせるという制限があります。
3. Fire HD 10インチモデル
Fire HD 10インチモデルは、Fireタブレットの中で最も大画面で、メディア消費に特化しています。
- Fire HD 10(第5世代、2015年発売): この世代のFire HD 10も、Miracast対応のテレビへのディスプレイミラーリングをサポートしていました。
- Fire HD 10(第7世代、2017年発売)以降: この世代以降のFire HD 10モデルは、MiracastやHDMIによる一般的なディスプレイミラーリングには非対応とされています。
- Fire Max 11(第13世代、2023年発売): 比較的新しいFire Max 11も、USB-CからのDisplayPort Alt Mode(有線での映像出力)には非対応であり、ワイヤレスミラーリングも「一部のテレビでのみ利用可能なMiracastに対応」という非常に限定的な記述が見られます。多くの場合、Fire TVデバイスへのミラーリングに限定される可能性が高いです。
まとめ:世代と用途によって大きく異なる対応状況
歴代のFireタブレットのMiracast対応状況をまとめると、以下のようになります。
- 古い世代(概ね第5世代、2015年頃)のFire HD 8やFire HD 10は、一般的なMiracast対応テレビへのミラーリングをサポートしていた。
- 新しい世代のFireタブレット(特にFire 7の全世代、Fire HD 8の第8世代以降、Fire HD 10の第7世代以降)は、Miracastによる一般的なディスプレイミラーリングには対応していない場合が多い。
- 新しい世代の一部モデルは、「Fire TVデバイスへのミラーリングに限定して対応している」という特殊なケースがある。
つまり、「Fireタブレットなら全てMiracastで簡単にテレビに映せる」というわけではなく、お使いのFireタブレットの正確な世代を確認し、そのモデルがどのようなミラーリング機能に対応しているかをAmazonのヘルプページなどで確認することが非常に重要です。
もし現在お使いのFireタブレットが上記の「非対応」または「Fire TV限定」のモデルで、どうしてもテレビに画面を映したい場合は、Chromecastのような汎用的なキャストデバイスを検討するか、アプリによっては個別にキャスト機能を備えているものがないか調べてみるのが良いでしょう。