私たちが普段使っているパソコンやスマートフォンには、必ず「OS(オペレーティングシステム)」が搭載されています。Windows、macOS、Linux、Android、iOSなどが代表的ですが、そもそもOSとは何をしているソフトウェアなのでしょうか?今回は、OSの基本機能についてわかりやすく解説します。
OSとは?
OS(Operating System)は、コンピュータを動かすための基本ソフトウェアです。ハードウェアとアプリケーションソフトの間に位置し、利用者が意識しなくても、裏でさまざまな処理を行ってコンピュータを円滑に動かしています。
OSの基本機能
OSにはいくつかの重要な役割があります。ここでは主要な機能を5つに分けて解説します。
1. プロセス管理
アプリやシステム処理のことを「プロセス」と呼びます。OSは、これらのプロセスが互いに干渉しないように制御したり、CPUの利用時間を適切に割り当てたりしています。
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実行中のプロセスの切り替え(マルチタスク)
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プロセスの状態管理(起動、停止、終了)
2. メモリ管理
コンピュータのメモリ(RAM)は限られています。OSは、各プロセスに適切なメモリ領域を割り当てたり、不要になったメモリを開放したりすることで、効率的に利用できるようにします。
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仮想メモリの実現
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メモリ領域の保護
3. ファイル管理
OSは、ストレージ上のファイルを管理します。ユーザーが保存・読み込み・削除などを簡単に行えるように、ファイルシステムという仕組みで整理しています。
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ファイルの読み書き
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ディレクトリ構造の管理
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アクセス権限の制御
4. 入出力管理(I/O管理)
キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタなどの周辺機器とのやりとりも、OSの仕事です。アプリケーションがハードウェアの違いを意識せず使えるように、OSが仲介しています。
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デバイスドライバの管理
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入出力のバッファリングと制御
5. ユーザーインターフェースの提供
OSは、ユーザーがコンピュータを操作しやすくするためのインターフェースを提供します。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)やコマンドラインインターフェース(CLI)がその例です。
まとめ
OSは、コンピュータを使ううえで欠かせない「縁の下の力持ち」です。アプリの実行やファイルの保存、周辺機器とのやりとりなど、私たちが快適に作業できるのは、すべてOSの基本機能が支えてくれているからです。
OSの仕組みを理解すると、パソコンやスマートフォンのトラブルにも冷静に対応できるようになるかもしれません。ぜひ、この機会にOSの役割を押さえてみてください。