DDoS攻撃とは?その仕組みと対策方法を解説

インターネット上でビジネスを運営する企業や個人にとって、DDoS攻撃(Distributed Denial of Service attack:分散型サービス拒否攻撃)は深刻な脅威となっています。この攻撃は、ウェブサイトやネットワークに過剰なトラフィックを送りつけて機能を停止させるものです。この記事では、DDoS攻撃の仕組み、種類、そして対策方法について詳しく解説します。


DDoS攻撃の概要

DDoS攻撃とは、複数のコンピューターやデバイスを利用してターゲットとなるサーバーやネットワークに大量のトラフィックを送り、サービスを停止または著しく低下させる攻撃手法です。特に、次のような状況が発生します:

  • ウェブサイトが閲覧できなくなる
  • オンラインショップが停止し、売上に影響が出る
  • 内部システムが利用できなくなる

DDoS攻撃の仕組み

  1. ボットネットの利用
    攻撃者はウイルスやマルウェアを使用して複数のコンピューター(ボット)を感染させ、これらをネットワーク化(ボットネット)します。ボットネットには数万台のデバイスが含まれることもあります。

  2. ターゲットへの攻撃指示
    攻撃者はボットネットを指揮して、ターゲットとなるウェブサイトやネットワークに一斉にアクセスを試みます。

  3. サービスの停止
    過剰なトラフィックによってターゲットのサーバーやネットワークが過負荷となり、サービスが正常に機能しなくなります。


DDoS攻撃の種類

  1. ボリュームベース攻撃

    • 大量のデータパケットを送信し、ターゲットのネットワーク帯域幅を圧迫する。
    • 例:UDPフラッド、ICMPフラッド。
  2. プロトコル攻撃

    • ネットワークのプロトコル(通信規約)の脆弱性を悪用し、リソースを消費させる。
    • 例:SYNフラッド、Ping of Death。
  3. アプリケーション層攻撃

    • ターゲットのアプリケーションを狙い、リソースを枯渇させる。
    • 例:HTTPフラッド、スローloris攻撃。

DDoS攻撃の目的

  • 経済的被害の発生
    オンラインショップや金融サービスを停止させ、売上に直接的な影響を与える。
  • 名声の損失
    企業の信頼性を低下させ、顧客離れを引き起こす。
  • 競争妨害
    同業他社を攻撃し、市場競争を有利に進める。
  • 身代金要求(ランサムDDoS)
    攻撃を停止する代わりに金銭を要求する。

DDoS攻撃への対策

  1. トラフィックのモニタリング

    • サーバーやネットワークのトラフィックを常に監視し、異常なパターンを早期に検出する。
    • 例:Cloudflare、AkamaiなどのCDNサービス。
  2. WAF(Web Application Firewall)の導入

    • アプリケーション層への攻撃をブロックするための防御策。
    • 例:Imperva、AWS WAF。
  3. スケーラブルなインフラ

    • クラウドサービスを活用して、負荷がかかってもスケールアウトできる仕組みを構築する。
    • 例:AWSGoogle Cloud Platform。
  4. IPブロックとレートリミット

  5. ISPやセキュリティベンダーとの連携

    • 通信事業者やセキュリティ専門企業に協力を依頼し、攻撃を軽減。
    • 例:Arbor Networks、Radware。
  6. 事前対策の計画


代表的なDDoS防御サービス

  • Cloudflare
    トラフィックの監視とフィルタリングを提供する大手CDNプロバイダー。

  • Akamai Kona Site Defender
    アプリケーション層攻撃やボリューム型攻撃への対策に特化。

  • AWS Shield
    Amazon Web ServicesによるDDoS対策サービス。スタンダード版は無料で利用可能。


まとめ

DDoS攻撃は、誰でも簡単にツールを使って実行できる一方で、企業に与える被害は甚大です。特に、オンラインサービスを提供している企業にとっては、ビジネスの継続性を守るための最優先課題となります。

そのためには、早期発見、迅速な対応、事前の防御策が重要です。セキュリティソリューションや専門家の助けを借りながら、DDoS攻撃に強い体制を構築しましょう。